約 2,912,740 件
https://w.atwiki.jp/jojotoho_row/pages/72.html
「こ……これは……?一体どういうことなんだ……!?」 誰もいない暗闇の中、一人の青年の困惑した声が空気を波打たせた。 ●●●●● 地図上でいうところのA-2、草原や平原が広がり、わずかばかりの風が草木をゆらりと揺らし、 エリアの真ん中を横切るように流れる小川が見ようによってはどこかのどかで一瞬ここが殺し合いの場であることを忘れそうになる。 その場に転移されたのは、緑色の長ランに身を包み、特徴的な前髪をした青年────花京院典明だ。 彼はこの場に転移された後、突然の事態に困惑しながらも冷静さを保ち、 自らのスタンド「ハイエロファントグリーン」で周囲に人影がないことを確認してから、現状を把握すべく己に支給されたデイバッグを調べた。 しかし、その中に入っていた名簿に載っている名により、彼の困惑は加速することになる。 そこには、過酷な50日間を共に過ごした仲間たちの名が刻まれていた。 空条承太郎、ジョセフ・ジョースター、J・P・ポルナレフ……彼らもまた、この「殺し合い」に招かれていたのだ。 それだけではない、宿敵・DIOの名とその部下の名もある。 奴らがこの殺し合いに参加させられていることは不可解だったが、 わざわざ嘘の名簿を作成するメリットもない以上、これは真実と見ていいと判断した。 他にも気になる点はある。名簿内で嫌でも目に入る「ジョースター」「空条」「ブランドー」の性だ。 ジョースターや空条はジョセフ・承太郎それぞれの親類の者だとすれば納得できなくもない(それにしたってかなり怪しいものだが)。 DIOの名の隣に括弧で記述がある「ディオ・ブランドー」とはおそらくDIOの本名なのだろう(何故本名が載っているのかはとりあえず保留にした)。 しかし同じ性を持つ「ディエゴ・ブランドー」とは何者なのだろうか?まさか、自分たちの知らぬ奴の血縁者だとでもいうのか? それらの疑問もあるが、今のこの状況では解決することは不可能だ。 それよりも重点を置くべき事柄は分かりきっている。花京院は己の行動方針を確定させた。 承太郎たちとの合流、DIOを倒したのち、二人の主催・荒木と太田に反抗、この殺し合いを破壊する……! 旅の目的である打倒DIOのことは承太郎の母・ホリィの命がかかっているため一刻も早く達成しなければならない。 しかしDIOもここに招かれているのならばあの二人は未だに解明しきれていないDIOのスタンド「世界(ザ・ワールド)」を越える、 もしくは抑え込むことのできる能力を持っているかもしれないのだ。放っておくわけにもいかない。 と、こうして考えながらも花京院はデイバッグの中身を確認する手を止めてはいなかった。 そしてその手には既にある物が握られている。 それは真ん中に穴の空いた円盤────DISCであった。 中に入っていた紙を開くと出てきたそれはただのDISCではない、とあるスタンドの能力によって作り出されたDISCだ。 そのDISCを片手に、花京院はわずかに驚いたかのような表情を浮かべている。 いや、正確にはDISCと共に入っていた説明書の内容に対して、であった。そこにはこう書かれている。 ────空条承太郎の記憶DISC そしていよいよ困惑は混乱へとシフトすることになる。 ●●●●● 「いやまて、落ち着くんだ……とにかく、整理してみよう」 『このDISCには空条承太郎の記憶が込められています。頭に挿入すると使用できます。』という旨の説明を確認した後、 半信半疑ながらもこれも何らかのスタンド能力によって生み出されたものなのだろうと推測した花京院は、 信頼する仲間の一人の記憶を見ると言うことに若干の抵抗はあったものの、 支給品として支給されているということはそれなりに重要なアイテムなのではないか? と思い至りそのDISCを使用することを決めたのだ。 しかし、その内容は花京院にとってあまりにも予想外すぎるものだった。 その結果発せられたのが冒頭の台詞である。 「空条承太郎……年齢は17歳の高校生、僕やジョースターさん、アヴドゥルとポルナレフ、 それにイギーと共にDIOを倒すべくエジプトのカイロを目指し、そしてとうとう奴の根城を突き止め乗り込もうとしていた…… 確かに、ついさっきまで僕たちと一緒にいたはずだ………」 だのに、このDISCの記憶では──── 「……彼は既に40歳手前、それに────妻子持ち(離婚済み)だと……?」 ……………… 違うッ!!そこじゃあないッ!!そうじゃあなくてだなッッ!! 勢いよく頭を振る、どうやら自分で思っているよりも混乱していたらしい。 パラリ、と再び名簿をめくる。 ジョセフ・ジョースターの隠し子、東方仗助とその仲間たち。そして彼らに立ち塞がり死んだはずの殺人鬼、吉良吉影 DIOの息子、汐華初流乃…もといジョルノ・ジョバァーナ そして、空条承太郎の娘、空条徐倫──── DISCの内容にもあったそれらの名は、確かに名簿にも記載されていた。 「このDISCの記憶がすべて真実かは解らない…… だが、少なくともカイロまでの50日間の記憶や、名簿の彼らの名と記憶の中にある名は一致する……」 手の込んだ偽装でなければ、このDISCの記憶は真実、つまり未来の承太郎の記憶ということになる。 そう、『今の』花京院にとっての未来 ────DIOのスタンド能力を、自らの命と引き換えに解き明かすということさえも。 「…………そうか、僕はDIOに屈することなく、奴に立ち向かって死ぬのか」 花京院だけではない、イギーやアヴドゥルも──── 同じ目的、そして志しを持った仲間の死の記憶に、花京院は息が詰まり、背中に鳥肌が立った。 承太郎が直接その場面を見たわけではないが、ジョセフやポルナレフがその後承太郎にいかに戦い、そして死んでいったのかを伝えたのだ。 強張った体から少しずつ力を抜き、ふっ、と無意識に小さく笑みを溢す。それは自虐による自嘲ではない。 むしろ胸中には「DIOのスタンド能力を明かしてやった」という誇らしさが渦巻いていた。 これからおこる事柄がどんなものであろうと、絶対に後悔しないと既に覚悟していたのだから──── きっとアヴドゥルとイギーも、後悔はなかったことだろう。 だが、仮にDISCの内容がすべて真実だとして、同時に幾つかの新たな疑問が浮かび上がる。 一つ、自分はDIOの館に乗り込む直前にここに呼び出された筈だが、このDISCは自分にとって未来の承太郎の記憶、 つまりDISCとの間にはかなりの時間の隔たりが存在している。これは一体どうゆうことなのか。 二つ、DISCの記憶ではとうに死んだはずの者が何故名簿に載っているのか、つまり何故生きているのか。 これはDIOや吉良吉影という男、そして花京院自身にもあてはまることだ。……若干妙な気持ちではあるが。 三つ、名簿に承太郎やジョセフ、ポルナレフたちの名があるが、これは「いつ」の承太郎たちなのか。 DISCの記憶に従うならば承太郎は既に40手前の年齢になるのだが…… 四つ、そもそもこのDISCを作り出したのは何者なのか。 目的は?まだ詳しくは見れてはいないが記憶によると、妙な模様のスタンドに攻撃されたのを最後にふっつりと記憶がとぎれてしまっている。 (ひょっとして荒木か太田のスタンドか?) 大まかな疑問は主にこれらだが、まだ次々と細かな疑問が浮かび上がる。 「今の時点で推測できることと言えば、荒木か太田、少なくともどちらかが時間に干渉する能力を持っている……?」 そう、それこそDIOのような「時を止める」スタンド能力のように、何らかの形で「時間を操る」能力を持っている可能性があるのだ。 それならば時間軸の違うDISCに関する疑問の幾つかに矛盾は無くなるのだが……。 「…いや、こんな情報が少ない中で答えを導き出そうとすればそれが先入観となりいらない思い込みをするようになるかもしれない。 それにまだDISCの内容がすべて真実だとは限らないんだ。今はまだ確かめる時期ではない… この事実はとりあえず……僕の胸にだけ秘めておこう」 かぶりを振りながらそう判断した花京院は、先の展開が気になる推理小説を閉じるようにそっとあらゆる疑問を一塊にして胸の中にしまいこみ、 そこで考察は一旦打ち切りとした。 「今はとにかく何か動くにしても他の参加者との接触が必要だな……とはいえこんな状況だ、慎重にしなければ」 言いながら、一通り調べ終わったデイバッグを片手に持ちスッ……と静かに立ち上がる。 視線は既にある方向、具体的には北の方角へと注がれていた。 実はDISCの考察をしている時点で先程よりも広範囲に「ハイエロファントグリーン」を先行させており既に人影を探知していた。 「二人…か、接触するかしないかの判断には微妙なところだ…」 もし一人ならば例え殺し合いに乗っていたとしても撃退はできる。三人ならば少なくとも今は殺し合いには乗っていない可能性が高い。 しかし二人という中途半端な数が判断を揺らがせた。それに、二人の内どちらか、あるいは両方がスタンド使いという可能性もある。 二人と接触するか、しないか。それとももう少し周囲を注意深く観察してから事を決めるか。 花京院は思考の海を広げる。 「さて、どうする────?」 【A-2 草原/深夜】 【花京院典明@ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース】 [状態]:健康、若干思考の混乱(回復中) [装備]:なし [道具]:空条承太郎の記憶DISC@ジョジョ第6部、不明支給品0~1(現実のもの、本人確認済み) [思考・状況] 基本行動方針:承太郎らと合流し、荒木・太田に反抗する 1:「ハイエロファントグリーン」で確認した二人と接触する?しない?もう少し周囲を調べる? 2:承太郎、ジョセフ、ポルナレフたちと合流したい 3:このDISCの記憶は真実?嘘だとは思えないが…… 4:3に確信を持ちたいため、できればDISCの記憶にある人物たちとも会ってみたい(ただし危険人物には要注意) 5:DISCの内容に関する疑問はあるが、ある程度情報が集まるまで今は極力考えないようにする [備考] ※参戦時期はDIOの館に乗り込む直前です。 ※空条承太郎の記憶DISC@ジョジョ第6部 を使用しました。 これにより第6部でホワイトスネイクに記憶を奪われるまでの承太郎の記憶を読み取りました。 が、DISCの内容すべてが真実かどうかについて確信は持ってません。 ※荒木、もしくは太田に「時間に干渉する能力」があるかもしれないと推測していますが、あくまで推測止まりです。 ※「ハイエロファントグリーン」を通じてA-1にいる東風谷早苗、プロシュートの二人を確認しました。 また少なくとも花京院の周囲数十m圏内には「ハイエロファントが確認できる限り」誰もいないようです。 (具体的にどのくらいの規模かは不明です。) ※制限の度合いは他の書き手さんにお任せします。 <空条承太郎の記憶DISC> 花京院典明に支給 ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャンにてホワイトスネイクの能力によって奪われた承太郎の記憶が込められたDISC、 頭に挿入することでその記憶を読み取る事ができる 033:魔法少女十字軍 投下順 035:清く、正しく 033:魔法少女十字軍 時系列順 037:猫は屍生人が好き 遊戯開始 花京院典明 067:弱さを乗り越えて。偉大なる夜を越えて
https://w.atwiki.jp/bizarre/pages/13.html
ここは深夜の住宅街である。人気はもうない。 ―――否、"一人"いる。 その一人は物陰、民家の塀の内側にしゃがみこみ、膝を抱えて震えていた。 「なんなんだ……?ちくしょう、なんなんだよ~~」 青年だった。眼に覇気のない、特徴的な髪型の青年。 「なんでぼくはいつもこんな目にあうんだぁ~~!?くそ……」 青年は震えながらも悪態をつき、デイバッグを漁り始める。 「地図……杜王町?アジア圏かな?……コンパス……おっ、これは名簿、か?載ってる名前はあの教会にいた奴等のかな……」 黒い表紙の名簿を発見し、取り出す。 「写真はないな……ウィル・A・ツェペリ、ヴァニラ・アイス……」 名前を眼で追う。 「ギアッチョ……暗殺チームのあのギアッチョかな?ブチャラティたちに殺されたんじゃなかったっけ?……ブチャラティもいるぞ……」 青年の眼に異常が現れた。分かりやすく言えば―――目の色が変わっている、とでもいうのか。 「"ボス"の敵がこんなにたくさん……!チッ、こいつ等は全部始末しなくちゃ………あのアラキとかいう奴もだッ! きっとボスの秘密を知ってるか狙ってるに違いない……ボスの名前もある!ボス!いるんですか!?」 辺りをキョロキョロ見渡す青年。眼の変質は加速する。 「とぉるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるうるるる………おっ!電話だ!どこからだ!?」 立ち上がり、通りに公衆電話を発見して走り始める。公衆電話は鳴ってはいない。 「ぶつッ!もしもし、はいドッピオです。はい、ボス。はい……かなりやばい状況ですよね?」 受話器を取ると青年……ドッピオは話し始める。その場に彼以外の人間がいれば、彼の声質が次第に変わっていくことに気づいただろう。 『ドッピオよ……この状況は"ピンチ"ではない……邪魔者を排除する為の"チャンス"…そう、過去に打ち勝つ試練なのだ……分かるな?』 ぎょろり、とドッピオの眼が回り、その口から不気味な声が発せられる。 『あのアラキとかいう男の事も気になるが……まずは現時点で私の正体を知る者を始末しなくてはならないッ!』 ドッピオ……いや、"ボス"は断言する。 「つまり……?」 ドッピオは慌てて名簿を捲り、一つの名前を見つける。 「リゾット・ネエロ!こいつはオレ達が殺したはず……生きてたってのか!?」 『分からん……だが問題はリゾットだけではない。ドッピオよ、J・P・ポルナレフという名前があるだろう?』 「はい……こいつは?」 名簿の名前を指で辿りながらドッピオが問う。 『数年前に殺したはずの男だ……憶えていないか?私の正体を知っているのだ、この男は!』 「………ああ!思い出しました。剣士のスタンドを使う奴ですね」 『そうだ。そして我が娘のトリッシュにブチャラティ達のチーム…こいつらは私の思いもしないことを知っているはずなのだ。 当然始末しなくてはいけない!しかし私の部下はセッコしかいないし、奴は手に余る…そもそも直接接触すれば正体を知られてしまう』 一拍置いて、ドッピオが話し出す。 「ボス……これからどうしますか?」 『無論私は大っぴらに出ていくわけにはいかない。数年前は現れなかったポルナレフの仲間の空条承太郎という男もいる様だしな。 ブチャラティたちや暗殺チームがいることから恐らくはこの名簿に載っている者は殆どスタンド使いだろう。 いちいち真っ向から挑むのは得策ではない。スタンド使いであることを隠し、標敵を見つけるまでは静かに動くのだ。 ドッピオ、お前が頼りなのだ……私は唯一お前だけを信頼しているのだよドッピオ…』 ゆっくりと、ドッピオの眼が元に戻っていく。 「はい…僕もそれが生きがいです」 言って受話器を置こうとした瞬間、またもドッピオの眼が変質した。 『待て!ドッピオ……後ろの通りの角を曲がって男がこちらに近づいている……知らない奴だ……振り向くな!』 慌てて後ろを確認しようとしたドッピオを一喝すると、ボスの声は続ける。 『公衆電話機の向こう側のガラスを見れば映っている……あちらは今気付いたようだな。丁度いい。ヤツを利用するのだドッピオ……』 今度こそ受話器を下ろすと、ドッピオは深呼吸してから自然に振り向く。 鉢合わせる。 (……男じゃない!近くで見ると女だッ!) 「よーあんた、電話してたの?終わった?変わってくれない?ちょっと確認したいことがあってさーー」 気さくに話しかけてくる女。 「あ………はい」 ドッピオは一歩引き、女を公衆電話の中に通す。 「なんだこりゃ……セントが使えねーのかこの電話はッ!?」 どこからか硬貨を出した女が叫び声をあげ、ドッピオの方を振り向く。 「おい、金換えてくれない?」 「ごめんなさい、僕も電話できなかったんです。お金なくて……」 「あーークソッ!小銭落ちてねーかな……ゲッ、電話線が切られてやがる」 しゃがみこんで床を漁くっていた女は立ち上がると、再びドッピオの方に振り向く。 「お互い常識をブッ飛び超える変なことに巻き込まれたけどよ、まあ頑張ろうぜ。人は殺すなよ。懲役長いからな」 「……」 ドッピオのお前が常識超えてるよなんだそのテンションはと言いたげな表情に気付かず、女はその場を去ろうとする。 (……あっ、利用しなきゃ) 「まっ待ってください!僕も連れて行ってくれませんか!?一人じゃ心細くて……」 怯えた声を出すドッピオ。 女は立ち止まり、顔だけ振り向いて言う。 「いいかあんた……これは殺し合いだぜ?他人を簡単に信用するんじゃねえ。無論あたしもあんたを信用してない」 「……確かにそうですけど、でもあなたは人を殺す気なんてないんでしょ?僕だってない……ここを脱出する為には、身を守るためには」 「仲間が必要、ね……」 女は呟くと体全体をドッピオに向ける。 (!スタンド……気付かないフリをしなければッ!リゾットの時はそれでミスったからな…) 女の側に顔、腕、腹部に唇の絵が描かれているシールが張られた、頭に複数の突起がある像が現れた。 女はドッピオをじっと見つめている。 「……あ、あの、何か?」 「……フン、スタンド能力は持ってねーみたいだな。ま……いいや。ついてきな。言っとくが信じたわけじゃねーぞ」 像は消え、女は歩き出す。 慌てて後を追うドッピオ。 (よかった……しかしこの女がどんなスタンドを使うのかは知っておきたいな……) そんなことを考えていると、いきなり女がデイバッグを投げつけてきた。 「誰かが襲ってきた時はあたしが相手してやるからよ、それ持っててくれ。落としたり中身探ったりしたら承知しねーぞ!」 「……はい」 ドッピオは少々、ボスと電話したい気分になりつつあった。 女は歩きながら顔を顰めていた。 後ろの男は足手まといになる恐れがあるが……最悪、囮くらいにはなるだろう。 それに怯えてるヤツを放っておくのも少し後味が悪い。 今からやるべきことの為に――――心に(罪悪感やら何やら)悪いものは残しておきたくない。 ――――――スポーツ・マックス。 (あたしはよ……おまえが本当に嫌いだが……ここでまた会えることには感謝するぜ……なんで生きてるのかはしらねえし、 興味もないが……またおまえにグロリアの恨みを思い知らせてやれるんだからな……誰にも殺させねえ、私が…いや) (グロリアが、おまえを再び殺すんだ) 女は懐に忍ばせたライフルを握り締め、歩き続ける。 (スタンド『キッス』でも死にきれねえなら……今度はおまけで鉛玉もブチ込んでやるぜ、ゾンビ野郎) 女はふと気付いたような表情をして振り向く。 「そうだ、あんた名前は?あたしはエルメェス、エルメェス・コステロだ。よろしく」 「ドッピオです……ドッピオ……僕の名前は、僕の名前はヴィネガー・ドッピオです」 【杜王町 広瀬康一の家付近(住宅街)/一日目/深夜】 【度を超えた性同一性障害と度を超えた超雌チーム】 【ディアボロ(ドッピオモード)】 [スタンド] 『キング・クリムゾン(エピタフ)』 [時間軸] リゾットに勝利後、ローマに向かう途中 [状態] ちょっと精神不安定気味 [装備] なし [道具] デイバッグ×2(エルメェスの支給品を持たされている。自分の支給アイテム未確認) [思考・状況]1:『ブチャラティ』『ジョルノ』『ナランチャ』『トリッシュ』『ポルナレフ』『リゾット』の殺害 2:エルメェスを利用する 3:自分がスタンド使いだと気付かれないようにする 4:『空条承太郎』『暗殺チーム』への警戒 5:荷物が重い 【エルメェス・コステロ】 [スタンド] 『キッス』 [時間軸] スポーツ・マックスとの決着後、体調が回復した頃(脱獄前) [状態] 肉体・精神共に良好 [装備] 『ライフル』(エルメェスの支給アイテム) [道具] 胸部に隠していたドル紙幣、硬貨(極少数) [思考・状況]1:『スポーツ・マックス』に存分に罪を贖わせた後殺害する 2:それ以外の殺しはなるべくしない 3:『空条徐倫』『F・F』とできれば合流したい 4:ドッピオが足手まといにならないか心配 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む ディアボロ 29 ドッピオ、兄貴と戦う エルメェス・コステロ 29 ドッピオ、兄貴と戦う
https://w.atwiki.jp/acjojo/pages/261.html
tes
https://w.atwiki.jp/jojost/pages/103.html
第27話 「キング・クリムゾン V.S. スタープラチナ 1」 その日、その敵は突然にやってきた。私、空条承太郎が文化祭も明日に迫った日、残業を終え(文化祭とかは生徒だけでなく、先生も大変なのだ)職員室に一人でいた時だった。 「……あんたが……空条承太郎か………」 そんなセリフと共に職員室のドアが開く。ドアが開くとピンクの髪に緑の斑模様が入った網シャツの男が現れた。 「お前は……確か………」 ポルナレフの情報ではディアボロとかいうスタンド使いだ。 「………お前は死んだと聞いたが?」 「あぁ……そのとおりだ……あの下っぱのカス共のせいでな……このディアボロが………」 「……じゃあ、なんで生きている?」 「俺はあの時死んだわけじゃない……死のループに巻き込まれた……一言で言えばそういう事だ。 ところがそのループが突然解かれてな、何か分からんがこうやって自由に歩き回れるという事だ」 「………そうか、なら何故私を知っている?」 「あのポルナレフ……奴が俺の組織を潰してまわっていた時に奴の略歴は全て調べた。 だからお前の事も知っている……そういう事だ」 「……なるほど……なら、何故私を襲う?」 「俺は過去を消して生きてきた……俺の過去を知る者には消えてもらわないといけない……それだけだ」 ディアボロがそう言い放ち、二人で睨み合う。と、ほぼ同時に、 「スタープラチナッ!」 「キング・クリムゾンッ!」 戦いが始まった。 「オラァッ!」 右フックから左脇腹にフックを放ち、すかさず右ストレート、左ストレート、右のジャブから左のジャブ、 が、ディアボロのスタンドはその驚異的なスピードとパワーに押し負けず、くらいつき、さばききる。 「無敵のスタンドという呼び名はだてではないようだな……俺のキングクリムゾンとここまで渡り合うスタンドは初めてだ………」 「私もだ……DIO以来の相手だな………」 「だが、俺のキングクリムゾンの能力を相手にしたらどうだ?時よ消し………」 「スタープラチナ・ザ・ワールドッ!」 その瞬間、世界が止まった。 「時を消し飛ばす能力……聞いていなければマズかった……これで………!?」 ディアボロにトドメを刺そうと向き直ったらディアボロはそこにはいなかった。 「ま、まさかッ!あの時既に時をッ!」 咄嗟に飛びのく。 「時は再び動きだす………」 時が動きだすと、後ろにまわって手刀を繰り出そうとしていたディアボロがいた。 「運がいいな。時が消し飛び終わった瞬間に時を止めるとは……いや、狙ってやったのか? ………有り得んな、ならトドメをさしているだろう?」 「……………」 「返事はするつもりはないか……だが構わん。真実の頂点はこのディアボロにあるッ!」 「オラァッ!」 こうなれば相手に時を消し飛ばす暇など与えない。 スピードとパワーは互角だが、精密な動作ならスタープラチナの方が上だ。続けていけば押し勝てる。 「接近戦で俺に時を飛ばさせないつもりか?無駄だ……お前の攻撃は既にエピタフで予知しているッ!」 右のアッパーカットから左、左、右のコンビネーションパンチ、そのままフリッカーを繰り出す。が、全て紙一重でかわされる。 「………予知ってのは本物のようだな………」 「エピタフがある限りお前の攻撃は俺には当たらない……時を消し飛ばすまでもない」 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」 「無駄だッ!お前のような便所のタンかすの攻撃など決してあたらんッ!」 「オラァッ!」 次々とパンチを繰り出すが、やはり全てよまれているようにかわされる。 「キングクリムゾンッ!」 と、一瞬の隙を突き、ディアボロが攻撃してくる。かわしたが、ギリギリだ。 「無敵のスタンドという割には苦戦しているようだな……次で終わりだッ!クラエッ!」 「オラァッ!」 手近にあったハサミを投げ付けるが、かわされる。 「わがキングクリムゾンの予知に見切れぬ物はない……無駄なあがきだッ!」 「そうか?今のは……凄く効果的に見えるがな………」 「……………?」 その瞬間、備え付けの水道から水が出て、勢いよくディアボロにかかる。 「ぐ……目が……さっきのハサミで……蛇口をひねったのか?」 「スタープラチナ・ザ・ワー………」 「キングクリムゾンッ!時よ消し飛べえええぇぇぇぇ!」 時が消し飛び終わり、私はあらぬ方向にパンチを繰り出していた。 「やれやれだ……トドメをさすチャンスだったんだがな………」 「俺は今までお前を格下だと思っていたようだ……だがもう思わん!帝王として全力でたたきつぶしてくれるッ!」 ―――その時 「これ……どうすんの?キョン?」 「どうって……編集するんだよ………」 「この大量のテープ……明日までに編集できんの?CGとかもいれるんでしょ?」 「………徐倫はどうなんだ?」 「SPW財団の人達に協力してもらったからもう映画は完成してるわよ」 「そうか……んじゃ、頼んだやつ、入れてくれたか?」 「入れたけど……こんな方法で大丈夫なの?」 「………多分な」 ―――場面は戻る 「……………」 「……………」 私とディアボロはさっきから睨み合ったまま動かない。私はエピタフのせいで迂闊に攻撃できず、ディアボロも時を飛ばし終えると同時に時を止められるのを警戒して動けない。互いに相手の出方を伺うしかない。 「……お前の予知は……数秒……だいたい10秒程しか読めないらしいな………」 「それがどうした……お前も一度時を止めると数秒は止められないんだろ?」 「……………」 「……………」 何とかしてこいつの“10秒”を上回らないと私は勝てない……一体……どうする………。 To Be Continued・・・
https://w.atwiki.jp/dessindolls/pages/18.html
作り直し工事中 di:stage基本(ベーシック)セット(figma) メモ:純正スタンドの人形に差し込む穴と差込みの棒のサイズをそれぞれ表記 メモ:超像→3mm figma→2.2mm位か di:stage基本(ベーシック)セット(figma) figmaの別売りスタンド ハサミ式クリップ「グラップユニット」が一本ついてます ハサミ型クリップは、通常の付属スタンドだと長髪のキャラの髪が干渉してしまう場合や他のメーカーのフィギュアにも、腰にクリップを挟めるので便利 figma本体付属のスタンドより台座が大きいので安定してます 基本セット以外に、レイヤーユニットとクリアケースユニットという商品も出てますが、基本セットがあれば十分という意見が多い figma標準スタンド di:stageに比べ安定感はないが、小さいので扱いやすい スタンドの差込み軸は約2.8ミリで、武装神姫の背中の穴は約3ミリ そのままではスカスカですが、マスキングテープやメンディングテープを少し軸に巻くと武装神姫にも使えます。 (神姫の標準のスタンドは可動軸がないので使いにくい) 各関節はネジ止めなので、複数個あれば連結を増やすことも可能。 http //ameblo.jp/figma/theme7-10008964987.html#main 魂STAGE (バンダイ) スタンドサポートタイプとアクションサポートタイプがあるが アクションサポートタイプの方が可動軸があるので使いやすい 魂ウェブ フォト講座 第4回 -ポージング講座(中級編/リアルアクションポーズ)- ■魂STAGEについて http //tamashii.jp/t_life/t_life.php?eid=00004 mobipのスタンド figmaのスタンドに似ているが、figmaのものよりかなり長い リボルテック・武装神姫のスタンド ドールのスタンド オビツ ドールスタンド 商品説明に「10cm~30cm程の大きさの物の自立補助、アクションポーズでのディスプレイが可能。」とある。 恐らく30cm級人形は持ち上げて空中で停止させ色々な角度から見るのは厳しそう 強度はそれほど高くない模様 amazonオビツドールスタンド マルチスタンド actstaのスタンド(19センチ可動フィギュア用のスタンド、恐らく30センチ級に使うには厳しい) ミクロマンのスタンド エンターベイのスタンド ENTERBAY(エンターベイ)公式サイト http //www.enterbay.com/web/home.php?langsign=jp 金属製で評判良いが、値段高め 安定性は非常に高いが、スタンド自体の稼動箇所が少なく自由度は低い あみあみオリジナルフィギュアスタンド FS-200 単品[エンターベイ] http //www.amiami.jp/shop/ProductInfo/product_id/130132 プレミアムパーツコレクション ミニMSスタンド(HOBBY BASE) キャラクタープラモデル・トイ・フィギュアに対応したフリーポーズ展示スタンド「ミニMSスタンド」 万能スタンドで好評のフレキシブル支柱を使用。折り曲げ自在なフレキシブル素材でクネクネ自由に曲がります。 若干強度弱めの模様 (注文中) amazonミニMSスタンド各種 可動ドールスタンド(HOBBY BASE) ミニMSスタンドよりも強度が強い ミニMSスタンドよりも価格が高い amazon可動ドールスタンド(HOBBY BASE) 大型フィギュア用のスタンドに代用できるものは何かないか考える カインズホームというホームセンターでこんなものが売ってました このままではとても代用は無理だけど改造すればスタンドにできそうな・・・ 参考程度の紹介です マルチハンドキャッチャー マルチハンドキャッチャー商品説明 長さ(約)83cm 狭いところや高いところのお掃除や拾い物に便利!! 冷蔵庫や洗濯機のスキマに!! 材質:鉄・ABS樹脂 サイズ:(約)83×12.5cm 価格:店舗によって違うようですが140円~198円程度 販売元:株式会社カインズ 針金(編集中文章) ※大型可動フィギュアにあまり良いスタンドが付属していないため、 色々な角度で固定できる、スタンドを針金で作れないか試してみることが目的 針金でスタンド作れるか試してみる 3ミリ、4ミリ、5ミリで実験予定 ※MSスタンドっぽくすればいけそうな気がする とりあえず色々買ってみた(100円ショップ) まずは超像ウォーズマンで試してみる(本命はボークスマッチョボディやオバマさん) 超像可動純正スタンド 針金3mm まだちゃんとしたスタンドの形にしておらず、とりあえず重さが耐えられるか実験。 ひっくり返ってしまうのでとりあえずオバマさんに支えてもらいました(マッチョボディよりオバマさんの方が重い) 3mmの針金ならfigma、リボルテック、フィギュアーツ、武装神姫、超像可動あたりのサイズなら保持力はOKの様子。 1mmじゃ軽いミクロマンすら持ち上げられなかった。 3mm以上になると針金を曲げるのに力がいり大変になってくるという問題が出てくる。 3mmでマッチョボディ→ダメ 4mm→ 4.5mm→ 6mm→
https://w.atwiki.jp/annkaclass/pages/19.html
七人目ラフ画 みつあみで一重まぶた。無口、暗い、いつも下を向いている、 笑わない、友達がいない、泣き虫、不登校 他人に興味がなく他人との接触が嫌い。 校則とか交通ルールとかの決まりをやぶる事が嫌い。 家ではだいたいパソコンの前にいる。 運動も勉強も苦手で特技もない駄目っこ。
https://w.atwiki.jp/jojoson/pages/487.html
スタンド ゆうはもん スタンド ゆうはもん (1) DIO様 こっそり 花京院に肉の芽うずめて スタプラが 抜いたら 「同行しよう」 西へのパスポート 奇妙な冒険始まる となりの スタプラ ハーミット ハイエロ マジレッド 100年もの 昔から生きてる DIO様 復活 カリスマ 体は ジョナサン ホリィを救う為 エジプト訪れる 飛行機 落ちる 「すみません ちょっといいですか? わたしはフランスから来た旅行者なんですが どうも漢字が難しくてメニューがわかりません 助けてほしいのですが」 「やかましい 向こうへ行け」 「おいおい承太郎…まあいいじゃあないか」 (2) 香港レストラン フランス人旅行者が居たら 肉の芽 抜きましょう 憎めない奴 西へのパスポート トイレの扉 開きます スタプラ ハーミット ハイエロ マジレッド チャリオッツ 砂漠の中で 髪むしり屁をこく ボストン テリア イギー スタンド ザ・フール イギーを投げたら 素敵な幸せが あなたに来るわ (3) テレンス ケニーG ヌケサク ブルマー 館の中に 変態ひそんでる ロードローラー 無駄だ オラオラ やれやれ てめえの敗因は このおれ怒らせた ただそれだけだ
https://w.atwiki.jp/jojo_haruhi/pages/83.html
第27話 「キング・クリムゾン V.S. スタープラチナ 1」 その日、その敵は突然にやってきた。私、空条承太郎が文化祭も明日に迫った日、残業を終え(文化祭とかは生徒だけでなく、先生も大変なのだ)職員室に一人でいた時だった。 「……あんたが……空条承太郎か………」 そんなセリフと共に職員室のドアが開く。ドアが開くとピンクの髪に緑の斑模様が入った網シャツの男が現れた。 「お前は……確か………」 ポルナレフの情報ではディアボロとかいうスタンド使いだ。 「………お前は死んだと聞いたが?」 「あぁ……そのとおりだ……あの下っぱのカス共のせいでな……このディアボロが………」 「……じゃあ、なんで生きている?」 「俺はあの時死んだわけじゃない……死のループに巻き込まれた……一言で言えばそういう事だ。 ところがそのループが突然解かれてな、何か分からんがこうやって自由に歩き回れるという事だ」 「………そうか、なら何故私を知っている?」 「あのポルナレフ……奴が俺の組織を潰してまわっていた時に奴の略歴は全て調べた。 だからお前の事も知っている……そういう事だ」 「……なるほど……なら、何故私を襲う?」 「俺は過去を消して生きてきた……俺の過去を知る者には消えてもらわないといけない……それだけだ」 ディアボロがそう言い放ち、二人で睨み合う。と、ほぼ同時に、 「スタープラチナッ!」 「キング・クリムゾンッ!」 戦いが始まった。 「オラァッ!」 右フックから左脇腹にフックを放ち、すかさず右ストレート、左ストレート、右のジャブから左のジャブ、 が、ディアボロのスタンドはその驚異的なスピードとパワーに押し負けず、くらいつき、さばききる。 「無敵のスタンドという呼び名はだてではないようだな……俺のキングクリムゾンとここまで渡り合うスタンドは初めてだ………」 「私もだ……DIO以来の相手だな………」 「だが、俺のキングクリムゾンの能力を相手にしたらどうだ?時よ消し………」 「スタープラチナ・ザ・ワールドッ!」 その瞬間、世界が止まった。 「時を消し飛ばす能力……聞いていなければマズかった……これで………!?」 ディアボロにトドメを刺そうと向き直ったらディアボロはそこにはいなかった。 「ま、まさかッ!あの時既に時をッ!」 咄嗟に飛びのく。 「時は再び動きだす………」 時が動きだすと、後ろにまわって手刀を繰り出そうとしていたディアボロがいた。 「運がいいな。時が消し飛び終わった瞬間に時を止めるとは……いや、狙ってやったのか? ………有り得んな、ならトドメをさしているだろう?」 「……………」 「返事はするつもりはないか……だが構わん。真実の頂点はこのディアボロにあるッ!」 「オラァッ!」 こうなれば相手に時を消し飛ばす暇など与えない。 スピードとパワーは互角だが、精密な動作ならスタープラチナの方が上だ。続けていけば押し勝てる。 「接近戦で俺に時を飛ばさせないつもりか?無駄だ……お前の攻撃は既にエピタフで予知しているッ!」 右のアッパーカットから左、左、右のコンビネーションパンチ、そのままフリッカーを繰り出す。が、全て紙一重でかわされる。 「………予知ってのは本物のようだな………」 「エピタフがある限りお前の攻撃は俺には当たらない……時を消し飛ばすまでもない」 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」 「無駄だッ!お前のような便所のタンかすの攻撃など決してあたらんッ!」 「オラァッ!」 次々とパンチを繰り出すが、やはり全てよまれているようにかわされる。 「キングクリムゾンッ!」 と、一瞬の隙を突き、ディアボロが攻撃してくる。かわしたが、ギリギリだ。 「無敵のスタンドという割には苦戦しているようだな……次で終わりだッ!クラエッ!」 「オラァッ!」 手近にあったハサミを投げ付けるが、かわされる。 「わがキングクリムゾンの予知に見切れぬ物はない……無駄なあがきだッ!」 「そうか?今のは……凄く効果的に見えるがな………」 「……………?」 その瞬間、備え付けの水道から水が出て、勢いよくディアボロにかかる。 「ぐ……目が……さっきのハサミで……蛇口をひねったのか?」 「スタープラチナ・ザ・ワー………」 「キングクリムゾンッ!時よ消し飛べえええぇぇぇぇ!」 時が消し飛び終わり、私はあらぬ方向にパンチを繰り出していた。 「やれやれだ……トドメをさすチャンスだったんだがな………」 「俺は今までお前を格下だと思っていたようだ……だがもう思わん!帝王として全力でたたきつぶしてくれるッ!」 ―――その時 「これ……どうすんの?キョン?」 「どうって……編集するんだよ………」 「この大量のテープ……明日までに編集できんの?CGとかもいれるんでしょ?」 「………徐倫はどうなんだ?」 「SPW財団の人達に協力してもらったからもう映画は完成してるわよ」 「そうか……んじゃ、頼んだやつ、入れてくれたか?」 「入れたけど……こんな方法で大丈夫なの?」 「………多分な」 ―――場面は戻る 「……………」 「……………」 私とディアボロはさっきから睨み合ったまま動かない。私はエピタフのせいで迂闊に攻撃できず、ディアボロも時を飛ばし終えると同時に時を止められるのを警戒して動けない。互いに相手の出方を伺うしかない。 「……お前の予知は……数秒……だいたい10秒程しか読めないらしいな………」 「それがどうした……お前も一度時を止めると数秒は止められないんだろ?」 「……………」 「……………」 何とかしてこいつの“10秒”を上回らないと私は勝てない……一体……どうする………。 To Be Continued・・・
https://w.atwiki.jp/bizarre/pages/290.html
旦那を担ぎ上げ、俺は病院へ向かう。 「…ハァ、ハァ」 何だかんだで、大の男一人担いで歩き続けるのは疲れる。 だから俺は途中で何度か休みながら旦那を担いでココまで歩いて来た。 そして今は、もう一度休みを取るため近くの家の塀に隠れた所だった。 「ふぅ」 旦那を下ろし、俺も一息吐く。 思えば、今まで色々な敵と戦ってきたよな。 神父、ジョンガリ・A、アヴドゥル… どの戦いでも俺達は死んでいたかも知れなかった。 だが、仲間は居なくなり又二人に戻っちまったが、結局の所は生きている。 これって結構運の良いことなのかもな。 「…」 眠り続ける旦那の横顔を眺める。 旦那よぉ。俺にとってアンタは救いの神かな。それとも疫病神かな。 死線を共に生き抜いてきたアンタを、俺はどうすれば良いんだ。 旦那を護る?DIOに差し出す? DIOには会いたい。会って、しかも旦那を差し出せば俺の株は一気にアップする。 だが… 「旦那を見殺しにするってのはなぁ」 つい呟き声が漏れてしまう。 自分が生き残るために旦那を利用するつもりだったんだが、 コイツを死なせちまって良いのか、どうしても疑問が頭から離れない。 なんか俺、自分でどうしたいのか解らなくなってきたぜ。 ま、取り敢えずは病院で傷の手当をするのが先決だな。 それからのことは後で考えりゃ良い。 「良し、行くか」 そして俺は旦那を担ぎ直す。 しかし、俺は重要なことを忘れていた。 暫く歩いていると、目当ての病院が見えてきた。 「フー」 思わず溜め息が漏れる。 もう少しだ。もう少しで目的の場所に辿り着く。 旦那、この貸しはきっちり返してもらうからな。 そして俺は旦那を担いだまま踏み出し、 Pipipipipipipipi…… 「!!!」 いきなり首輪が鳴り始めた。 え!? これってどういうことだ!? 何が起きたんだよ!? 俺はただ病院へ向かおうとしただけなのに…。 ちょっと待て。 病院は何処にあった? 確か、D-6…。そこは……………… ………禁止エリアだ!!! 「やべえ!!!」 思わず後ろに下がるが、発信音は止まらない。 ウソだろ!オイ!!! 度重なる連戦で、ちょっと忘れてただけなのに! 死んじまうのかよ!俺は!!! 俺は完全にパニックになってしまった。 とにかく助かりたい、それしか頭に浮かばかなった。 そのはずなのに………俺はそれに気付いた。 気付いてしまった。 “鳴っているのは俺の首輪だけであることに” 担いで身を乗り出していた分俺が禁止区域に先に入り、旦那はギリギリ入らずに済んだらしい。 次の瞬間……… 何で俺がそんなことしたのか、俺自身解らねぇ。 無意識に体が動いたとしかいえねぇ。 ………俺は旦那を病院と逆側に突き飛ばした。 旦那。やっぱりアンタは疫病神だったぜ。 仕方ねぇから俺の分まで……… ………………生きやがれ。 * * * ドォ~~ン!!! 「!!!」 地面に叩き付けられる衝撃と爆発音に、私は目を覚ました。 「ぐっ!」 しかし、体を起こそうとすると体に激痛がほとばしる。 何だ!? 一体何が起きたのだ? 花京院君は? ポルナレフ君は? F・F君は? 辺りを見回すと、北東の方角から爆炎が立ち上っていた。 私が目を覚ますきっかけとなった爆音は、恐らくあそこで発せられたものだ。 目を凝らしよく確認してみると、其処にはポルナレフ君が倒れていた。 しかも、その首が… 「ポルナレフ君!!!」 私はポルナレフ君の下へ駆け寄ろうとし、激痛に身を顰める。 「くっ」 先程身を起こそうとしたときもそうだったが、どうやら気付かない内に傷を負ったらしい。 だが、そんな事でポルナレフ君の下へ向かうのを諦める訳には行かない。 何とかして、彼を助けないと… そして私は立ち上がり、ポルナレフ君の下へ歩み寄ろうとして… 「待ちな」 「!」 その肩を誰かに押さえられた。 初めて耳にする声。 誰だか知らないが、私はポルナレフ君の下へ行かなければならないんだ。 邪魔をしないでくれ。 そう思いながら振り返ると、其処には 「そっちは禁止エリアだ。死ぬ気か?」 帽子を被った長身の男が居た。 * * * カフェをポルナレフたちに任せ、俺は町をバイクで調査する。 その予定で再び東へ向かおうとした途端、とんでもねぇ場面に出くわしやがった。 爆発音が聴こえたのでそっちに行ってみれば、そこにあったのは煙を噴き上げるホル・ホースの死体。 そしてホル・ホースを『ポルナレフ』と呼び、駆け寄ろうと禁止エリアに向かう中年の男だった。 よく解らない状態だが、取り敢えず俺のやることは、死者を出さない事だけだ。 男の下へ駆け寄り、その肩を抑える。 「そっちは禁止エリアだ。死ぬ気か?」 「離してくれ。ポルナレフ君が…!」 「奴はもう死んでいる。俺が出来るのはこれ以上の死者を出さないことだけだ」 そう言って、男の肩をより強く掴む。 「………っ」 男は再びホル・ホースの方を見る。 首の無いその死体は、禁止エリアに入った事で首輪が爆発したという事実を如実に表している。 死体のある場所は禁止エリア内。 俺達が手を出せる場所では無い。 漸くそれに気付いたらしいその男は、 「ポルナレフ………君」 そう呟き、膝をついた。 * * * 「取り乱して済まなかった。君は命の恩人だ」 「見てみぬふりが、後味のよくねぇものを残すと思っただけだ。気にするな」 暫くして落ち着きを取り戻した私は、先ず目の前の少年に礼を言った。 返す少年の返事は不躾だが、その底には彼の優しさが垣間見える。 彼は危険人物では無い、そう結論した私は、少年に自分の名を名乗る事にした。 「私の名は、ジョージ・ジョースター。 少年。君の名前を窺っても宜しいかな?」 「…空条承太郎」 「!!!」 その名を聴き、私は驚いた。 空条承太郎。 花京院君とポルナレフ君の仲間ではないか! 「君が空条承太郎君か。花京院君より話は窺っているよ」 「!アンタは花京院と一緒に居たのか?」 「あぁ、今ははぐれてしまった様だが、先程まで一緒に居た」 「…どうやら、お互い情報交換をする必要がありそうだな」 承太郎君の言葉に私は肯き、二人して御互いの情報を交換し始めた。 ……………… ……… … * * * 目の前の男、ジョージから聴いた話は有益なものばかりだった。 ホル・ホースの正体を知り、尚ポルナレフと呼ぶ理由。 6人で荒木打倒のチームを立ち上げた経緯。 彼らにとって仲間と敵の名。等々。 色々と情報はあったが、中でも俺にとって重要なのは 『DIOがC-8に居る』『アヴドゥルに襲われた』 この2点だ。 「アヴドゥルも花京院も行方知れず、か…」 「うむ。私が気絶している間に何があったのか、済まないが私には解らない。ただ…」 「この場に居るのがホル・ホースだけだった事を考えても、花京院達があんたらを逃がしたと考えるべきだろうな」 「私もそう思う。 全く自分が不甲斐無い。せめて彼らがどうなったかだけでも解れば…」 「アヴドゥルなら北へ向かったぜ」 ジョージの言葉に突如割り込む聞きなれない声。 「!」 振り返るとそこには、顔に傷を負った少年と盲目の男が居た。 * * * 「ナランチャ君!良かった!!!」 目の見えなくなった俺の手を握る感触は、紛れも無くジョージさんのだった。 「ジョージさんもな」 俺もジョージさんの手を強く握る。 ちなみにジョンガリ・Aの縄は解いている。 コイツのスタンドが脅威でないことは解ったし、今の俺じゃこいつを担ぐことは出来ないからだ。 そうして再会を喜んでいる所に、 「誰だ、こいつら」 俺達がココに辿り着く前からジョージさんと一緒に居た奴が、俺達のことを聴いて来た。 「あぁ、そうだね。紹介しよう」 そして俺達はお互いの紹介をした。 「で、先程アヴドゥルが北東へ向かっていると言っていたが」 紹介を終え、承太郎がそう訊ねてきた。 「うん、実は…」 その後に続く言葉を俺は言いよどむ。 伝えるのが辛かった。 ジョージさんに、この優しい人に仲間の死を告げるのが。 「ナランチャ。俺から説明する」 それを察したらしいジョンガリ・Aが俺の代わりに事を説明してくれる。 戦いの跡が見つかり、ジョンガリのスタンドでアヴドゥルの気配を感じ取ったこと。 アヴドゥルは探知機を携え暫く俺達との睨み合いになったが、突然北東へ向かい始めたこと。 それ以外、(ジョンガリが知る限り)地上で感知できた人間はココだけだったこと。 アヴドゥルよりもジョージさん達との合流を優先し、ココまで来たこと。 つまり… 「…そうか」 ジョージさんの呟き声が聞こえる。 多分、ジョージさんは深くうなだれているのだろう。 仲間のほとんどを失ってしまったのだから。 「…」 承太郎も暫くは無言だった。 気持ちは解る。 俺だってこんな事認めたくねぇ。 せっかく信頼出来る仲間が見つかったのに、次々と居なくなってしまうんだから。 でも、 「と、とりあえずどうするか決めねぇか?このままじっとしてるわけにもいかねぇだろ?」 俺はわざと明るい声を出す。 仲間を失って悲しんでいる所に明るい声を出されてもうざいだけかも知れねぇ。 けど、意気消沈している暇はないから。 死んだ奴らのためにも、俺達は進んでいかなきゃならないと思うから。 「…そうだな。ナランチャ君、有難う」 そして、ジョージさんは俺に礼を言ってくれた。 承太郎も顔を上げる。 二人とも、俺に当り散らすような真似はしなかった。 ………凄いな。 ジョージさんは勿論、承太郎という奴も。 俺みたいに取り乱すことないんだから。 「で、アヴドゥルが北東へ向かったのは確かなのか?」 承太郎がジョンガリに訊ねる。 「あぁ、間違いない」 「別人の可能性は?」 「さっきも言ったが、北に行った男は炎を探知機のようにしていた。 実は、俺達はもう一人、北東へ駆け出す人間を感知していた。 そいつもそれに気付いていたのだろう」 「それが花京院君やF・F君である可能性は…」 「無い。見も知らぬ人間だ」 ジョージさんの質問をけんもほろろに否定するジョンガリ。 そしてそのまま続ける。 「そして奴は、俺達が攻撃を仕掛ける意思無しと判断するなり北東へ向かった。 アヴドゥル以外にそんなこと出来る奴がいるのなら、別人かも知れないがな」 「…そうか。誰を追ってるようだが、恐らくそいつはアヴドゥルで間違いないだろう」 そこまで言って、承太郎は黙り込んだ。 俺はジョージさんに訊ねる。 「で、どうしよう、ジョージさん」 「そうだな…」 * * * ナランチャ君の問いに、私はどうするべきかを考える。 ナランチャ君の傷も在る事だし、此処は北西の病院へ…。 そう考えている所に、承太郎君が提案してきた。 「俺に案がある」 「何だね?承太郎君」 私の質問に承太郎君は案を口にする。 「ジョージとナランチャは駅に向かい、俺の仲間に合流してくれ。 傷を治す方法があるかもし知れん」 「君は?」 「ジョンガリ・Aとアヴドゥルの下へ向かう」 「!!!」 どう云う事だ!? 先程、ジョンガリ・A君の事について説明したじゃないか。 彼は厳密に我々の仲間では無いのだ。 「何故ジョンガリ・A君を連れて行くんだね?」 だから私は、その疑問を口にする。 そして承太郎君は私の目を見据えながら返答した。 「理由はある。コイツのスタンドでアヴドゥルの居場所を素早く探し出せるからだ」 「…」 確かに、承太郎君の言う事には一理ある。 併し、私は釈然としなかった。 何かがおかしい。 承太郎君は本当にアヴドゥル君に会おうとしているのだろうか。 いや、恐らくそれは本当だろう。 が、何かそれ以外にもありそうに思える。 北東部にあったもの。それは… 「解った。ついて行こう」 その言葉に、私の思考は遮られる。 何か、重要な点に後一歩で辿り着く所だったのに、私の思考は拡散してしまった。 声の主は、ジョンガリ・A君だった。 「アヴドゥルをきちんと仕留めておかないと被害が拡大しそうだからな。構わないな?」 私にそう訊ねて来る彼に対し、半ば混乱気味になっていた私は 「あ、あぁ。了解した」 と返答していた。 私の返答を受け、ジョンガリ・A君は承太郎君のバイク後部座席に乗り込む。 「…じゃあ、又後でな」 そして承太郎君も乗り、バイクは走り去った。 私は彼らの去って行く方角を眺めていた。 何か、胸騒ぎがする。 先程その答を掴みかけたのだが、それは何だったか… 「ジョージさん。行こう」 私の袖をナランチャ君が引っ張り、私は再び思考状態から我に返る。 「あ、ああ。そうだね」 又も重要な事が何かを捕らえ損ねた。 だが、そうだ。私にはやるべき事がある。 ナランチャ君を、私の所為で怪我を負ってしまった優しき少年を安全な所へ連れて行かねば。 今ナランチャ君を護れるのは私だけなのだから。 そして私達は歩き出し… 「?」 視界の隅に、と或る物が落ちているのに気付いた。 「あれは…」 「どうした?ジョージさん」 「ナランチャ君。少し待っていてくれ」 そう言い置いて、落し物を拾いに行く。 それはポルナレフ君の形見… ………彼が被っていた帽子だった。 「………」 無言で帽子を拾い上げる。 ポルナレフ君。申し訳ない。 ここまで共に来た君を、今は弔う事すら出来ない。 だが、一緒に行こう。 荒木を斃しに。 私は帽子を被り、ナランチャ君の下へ戻る。 「待たせたね。では、行こうか」 「あぁ」 二人して西へ向かった。 * * * 「で、アヴドゥルは何処にいる!」 バイクを飛ばしながら俺達はE-6を東へ進む。 「そこの道を右に折れればすぐに見える! …!奴もこっちに気付いたらしい。歩くのを止めてこっちを窺っているぞ!」 マンハッタン・トランスファーが確認する限り、アヴドゥルは壁に背を貼り付けたまま、こちらの様子を窺っているようだった。 本当なら、承太郎とアヴドゥルを会わせないようデタラメを言っても良かった。 しかし今、俺は承太郎にアヴドゥルの正確な居場所を教える。 何故、わざわざ承太郎とアヴドゥルを合流させるか。 “同士討ちをさせるため” それが俺の狙いだった。 すでに俺は縄から解き放たれ、スタンドも自由に操れる。 だから承太郎とアヴドゥルを闘わせるよう仕向け、戦っている間に身を潜めるか逃げ出す。 だから俺は、不要な情報は承太郎に話さなかった。 アヴドゥルの先、地図でいうボヨヨン岬に一人の男が走っていってること。 アヴドゥルは恐らくそいつを追いかけていること。 それら全てを…。 しかし、事はそう上手く行かなかった。 「解った。ヨーヨーマッ!」 「承知してます。旦那様」 承太郎の呼び掛けに応じ、学ランの中から一匹の生き物が姿を出す。 そしてその姿を見て、俺は驚いた。 コイツは、DアンGのスタンド、ヨーヨーマッ! ヨーヨーマッは蛙のように舌を伸ばしてマンハッタン・トランスファーを捕らえ… パクリ …食べてしまった。 「なっ!!!」 驚愕する俺に、承太郎は淡々と喋る。 「テメーがDIOの配下なのはジョージより聴いて知っている。 アヴドゥルと合流した後、DIOとの決着を着けるのにお前のスタンドで邪魔されちゃ敵わんからな」 !!! その瞬間、ヨーヨーマッのことも、マンハッタン・トランスファーを食べられたことも頭の中から消し飛んだ。 今、この男何と言った!? 『DIOとの決着を着ける』 つまりコイツは、DIO様の居場所を知っている! アヴドゥルとの決着をつけた後DIO様の下へ向かうというのか! フ、と自然に俺の口がゆがむ。 …作戦変更。 マンハッタン・トランスファーの無い俺は、DIO様の居場所を探れない。 ならば、予定通り承太郎とアヴドゥルを戦わせ、“承太郎を勝たせる”。 そしてDIO様の下へ向かうのだ。 DIO様、お待たせしました。 もうすぐ貴方の下へ向かいます。 * * * 俺はポルナレフ達と別れてから、ずっとヨーヨーマッを服の下に隠していた。 コイツが表に飛び出すと何が起こるか解らねぇからだ。 だが、ウザイとばかり思っていたこいつも、要は使い方次第だと解ってきた。 兎に角、俺のする事は2つ。 1つ目はアヴドゥルに会う。 アヴドゥルが何故花京院を殺したのか真意をたださねば。 そして、何者かに操られたり目を曇らしているようなら、俺が喝を入れてやる。 ツェペリがダイアーの目を覚ましたように。 そしてもう1つ。 荒木打倒と同じくらい重要な俺の目的、DIOとの決着。 ようやくお前の居場所がわれたぜ。 アブドゥルの件でケリをつけた後、日が沈む前にテメーを倒す! 必ずだ!!!!!! * * * 私、モハメド・アヴドゥルは噴上裕也を追い掛けていた。 E-6に居るのは安全ではなかったからだ。 ジョンガリ・A、ナランチャは依然しぶとく生き残っており、 暫くそれぞれの探知機を用いて相手の出方を窺っていた。 だが、どうやら相手は私を攻撃する気は無いらしい。 ならば、この場は去った方が無難。 そして去る先は… 『私は承太郎の支給品ヨーヨーマッです…』 !!! 成程。そういえば荒木は、次の行き先を示していたな。 私を此処に居る事が出来ない状態を作り、西へ向かわせる。 それが荒木の狙いだ。 だが俺は、そんな手に引っ掛かるほどマヌケじゃない。 一触即発のこの場に留まれないから、俺はこの場を離れよう。 但し、“荒木の狙いとは逆方向に”だ。 「そういえば、あの男は北東へ逃げて行ったな…」 血にまみれた男、噴上裕也を思い出す。 ついでだ。あの男を処分するのは容易いし、追い掛けるか。 そう考え、噴上裕也を追い掛ける私は今D-7に居た。 そして、後ろからバイクの音が聞こえて来る。 どうやらこちらに向かって来るらしい。 やれやれ。 荒木は次に誰の偽者を私の下へ出現させる気だ? 「マジシャンズ・レッド」 壁にもたれ掛かりながらスタンドを出現させ、バイクに乗った人間が姿を現すのを待つ。 そして私の前に現れたのは… 「!」 承太郎…だと!? 西に居るんじゃなかったのか!? 何故… 「…そうか」 私は全てを理解した。 荒木の予定では、本来なら私は西へ向かう筈だった。 しかし、私の採った行動は荒木の予想と真逆。 予定外の事態に慌てた荒木は、承太郎を此処へ動かしたと云う訳だ。 まったく、荒木も狡い手を使う。 御丁寧に、面識の無いジョンガリ・Aまでくっつけるとは。 「アヴドゥル、ようやく会えたな」 3mほど手前でバイクを降りた承太郎が、私にそう声を掛けた。 だが、私はこう答える。 「お前と再会の挨拶をするつもりは無い。 承太郎の… ………偽者め」 【D-7/1日目/午後~夕方】 【モハメド・アヴドゥル】 [スタンド]:『魔術師の赤』 [時間軸]: [状態]:両肩にダメージ。両腕が辛うじて動かせる程度 [装備]:背中に『チープ・トリック』 [道具]:支給品一式(食糧のみ2人分) [思考・状況]: 1)承太郎の偽者、ジョンガリ・Aを斃す 2)打倒荒木。荒木の思い通りには動かない 3)チープ・トリックをどうにかしたい 4)近付く者は敵と見做す 5)噴上裕也を斃す(余り重要ではない) 6)花京院の言った言葉が少し気になっている [補足1]:アヴドゥルはチープ・トリックの存在に気付いています。 [補足2]:アヴドゥルはマンハッタン・トランスファーを『気流を読んで情報収集する能力』と思っています。 【波紋の達人と幽波紋の達人 B班】 【D-7/1日目/午後~夕方】 【空条承太郎】 [スタンド]:『スタープラチナ』 [時間軸]:ロードローラーが出て来る直前 [状態]:ほぼ無傷(左腕は動かす事に支障は無い) [装備]:無し [道具]:支給品一式 [思考・状況]: 1)打倒DIO。 2)DIOの前にアヴドゥルの真意を確かめ、ケリをつける。 3)DIOを斃した後、カフェ・ドゥ・マゴに戻る。(第四放送になりそうな時は病院へ) 4)打倒荒木。 [補足1]:承太郎はマンハッタン・トランスファーを『気流を読んで情報収集する能力』と思っています。 【ヨーヨーマッ(支給品)】 [現在の主人]:空条承太郎 [装備]:マスク [持ち物]:拡声器、マンハッタン・トランスファー(腹の中) [任務]: 1)承太郎を“助ける” [補足] 1)ヨーヨーマッは攻撃出来ない。能力も完全に封じられている(主人がヨーヨーマッ自体を利用して攻撃というのは可能かも知れない)。 2)主人の命令には絶対服従、しかし命令を曲解して受け取る事もあるかも知れない(ヨーヨーマッを殺すような命令には従えない)。 3)ヨーヨーマッは常に主人の半径20m以内に居なければならない。 4)ヨーヨーマッの主人が死んだ時、又はヨーヨーマッが規則を破ったならヨーヨーマッは消滅。 5)主人変更の命令があれば主人は変わる。但し変更対称人物の同意が必要。 6)主人変更の命令をされた時、次の主人がヨーヨーマッの視界に入っていなければ命令は無効化される。 【ジョンガリ・A】 [スタンド]:マンハッタン・トランスファー [時間軸]:徐倫にオラオラされた直後 [状態]:胴にF・F弾の傷 [装備]:無し [道具]:『ライク・ア・ヴァージン』子機(右手首装着) [思考・状況]: 1)承太郎とアヴドゥルを戦わせ、承太郎を勝たせる。 2)アヴドゥルを斃した後、承太郎と共にDIO様の下へ。 3)DIO様と共に承太郎を殺す。 4)マンハッタン・トランスファーをどうしよう。 【お人好し過ぎる司令塔をフォローする会(会員1名・非会員ジョージ)】 【E-5を西へ/1日目/午後~夕方】 【ジョージ・ジョースター1世】 [スタンド]:なし [時間軸]:ジョナサン少年編終了時 [状態]:腹部に弾傷 [装備]:狙撃銃、予備弾、ホル・ホースの帽子(ミスマッチは承知の上) [道具]:レミントン2連装デリンジャー(予備弾あり)、トニオさんの包丁 [思考・状況]: 1)ナランチャと共に駅前へ向かい、承太郎の仲間と合流 2)傷の処置 3)承太郎の事が何か気になる(補足参照) 4)危険人物相手には実力行使もやむを得ないが、出来る限り争いを阻止 5)荒木の打倒 [補足1]:ジョージの懸念。それは『承太郎がDIOと闘う事』ですが、其処まで考えが行き着いていません。 【ナランチャ・ギルガ】 [スタンド]:『エアロスミス』 [時間軸]:ヴェネチア入り後 [状態]:失明 [装備]:ヌンチャク、ハート型の飾り(@DIO) [道具]:支給品一式 ・拾ったガラスの破片 [思考・状況]: 1)ジョージと共に駅前へ向かい、承太郎の仲間と合流 2)傷の処置 3)ジョージさんを護る 4)ブチャラティに会いたい 【ホル・ホース 死亡】 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 94 《UNLUCKY COMMUNICATIONS》 その③ ナランチャ・ギルガ 104 捜索隊、結成 94 《UNLUCKY COMMUNICATIONS》 その③ ホル・ホース 94 《UNLUCKY COMMUNICATIONS》 その③ ジョージ・ジョースター1世 104 捜索隊、結成 94 《UNLUCKY COMMUNICATIONS》 その③ ジョンガリ・A 102 『誤解』と『信頼』 94 《UNLUCKY COMMUNICATIONS》 その③ モハメド・アヴドゥル 102 『誤解』と『信頼』 96 4(フォー)プラス1(ワン) 空条承太郎 102 『誤解』と『信頼』
https://w.atwiki.jp/acjojo/pages/539.html
tes